加佐美神社
各務原市には千年以上の悠久の歴史と文化を伝える神社があります。
その一つが加佐美神社です。
加佐美神社は、平安時代中期の927年に編さんされた延喜式(えんぎしき)という書物にその名がみられる神社です。
加佐美神社の祭神は加佐美大神(かさみのおおかみ)という神社の名前そのものです。
これは奈良県桜井市の大神神社(おおみわ)と似ているところがあります。
大神神社は社叢の三輪山をご神体としていますが、加佐美神社の背後には、笠を伏せたような秀麗な加佐美山があります。
この山そのものを、神が宿る神聖な山として祭ったことが名前の由来と考えられます。
神社にある社歴には、三代実禄日、清和天皇貞観六甲申年(864)8月15日美濃國従五位下笠美大神に従五位上を贈る。
美濃雑事記、加佐美神社は延喜五乙丑年(905)各務郡曽原荘古市場にあり今八幡宮と称す。
延喜式明細帳日、美濃國各務郡七座の内、加佐美神社は延喜八戊辰年(908)式内社に列す。
蘇我倉山田石川麻呂公は往古曽原の県主たりし時民百姓をよく治め薨去後、神霊・崇敬・祭祀奉るとあり、蘇原の地名は、蘇我氏の領有に由来するといわれており、この蘇原に在住この地域を治めました。
後に大和朝廷の財務を握り、大化改新後右大臣となり大化5(649)年没。と書かれています。
加佐美神社の祭神は加佐美大神ですが、その他蘇我倉山田石川麻呂、応神天皇となっています。
本殿前に、市指定重要文化財木造狛犬がいます。
高さ115cmを有する木彫りの一対です、阿形・吽形ともに顎をひき、頭髪後毛は背中まで垂れ下がっています。
彫刻は木目細かく、逞しい体躯が表現されています。製作年代は江戸時代前期と推定されます。
それと境内に鬼瓦が特別に囲われています。
拝殿は、現存する棟札によると、延享3年(今から244年前)に再建されたものと思われますが、その後、幾度か修理が行われ文政2年(今から171年前)7月、それまで萱葺きであった屋根を瓦葺に葺直した時に取り付けられた鬼瓦です。
さらに明治34年(今から90年前)9月にも、拝殿の修理が行われた記録がありますが、昭和62年に、屋根の葺き替えを行った際、屋根瓦を新調したために取り外した鬼瓦を、ここに保存したものです。
又、この鬼瓦の上部には、作者の氏名が、「文政2年卯9月岩田村丹羽久七作」と刻まれています。
他、雷の落ちた井戸など面白いものもあります。

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