佐野屋
伊奈波神社やその周辺の寺院を回っているとお腹が空きます。
伊奈波神社参道よりちょっと岐阜公園方向に行くと、ソースの香りに足の向く方向が変わります、そこには小さなお店があります。
お好み焼き・焼きそば「佐野屋」です。
目の前にもお寺、横にもお寺、寺院に囲まれた場所にありますがお好み焼き屋としては10年くらいだそうです。
お好み焼きですが、岐阜の名物『薄焼き』です、関西風や広島風ではありません。
薄く引き伸ばした生地にキャベツを乗せ、生姜天かすなどを入れて焼きます。
キャベツの代わりにねぎを入れた物が、ねぎ焼きです。
ちょっと前にこんな新聞記事が載ってました
“ちょうど東京五輪の頃、ちょいと贅沢な外食と言えば一文菓子屋を兼ねた店のお好み焼きだった。
それですら、何ヶ月もかけて母を拝み倒しやっとのことで、お好み焼き一枚の小遣いをせしめたものだ。
尊い小遣いを片手に小学校が半ドンとなる土曜日を待ちわび、お好み焼き屋へ駆けだした。
ところがすでに店の外では、近所の子供達が順番待ち、誰も皆鉄板の周りの特等席に腰掛け、注文の品が焼き上がるその瞬間を眺めていたからだ。
紅ショウガで真っ赤に染まるおばちゃんの指先が、仕上げの青のりと鰹粉を振りかける。
するとお待ちかねの出来上がり。
そいつを口へと運びハフハフしながらほおばる、そんな思いが頭の中を渦巻く、だが行列は一行に進まない。
やっと食べ終えた頃には既に夕日も傾きだしていた。
それでも晩ご飯だけは、何食わぬ顔で押し込んだ、残そうものなら二度とお好み焼き代をせがめなくなること請負だから。”
という記事は年代から言うと自分より上の方です。
昔は何処にでもあったお好み焼きのお店(薄焼き)おやつにちょうど良く安いので、一銭洋食と言われました。
佐野屋のメニューにも一銭焼(薄焼き)として残ってます、この名のとおり安くなければお好み焼きじゃないですよね、1枚1000円近くしてはダメですよね、美味しいけど(笑)庶民の値段じゃないと。
お店、10人ほどでいっぱいになります、大きな鉄板があり、席から鉄板が見え焼く行程も楽しめます。
出際の良いコテであっという間に岐阜名物薄焼きが出来上がります。
もちろん焼きそばもあります。
学校が終わる頃、店の前には自転車が止まっていて、高校生でいっぱいの時があります、そんなどこにでもある親しみのあるお店です。

「のんびり岐阜まちなか歩き」 を案内します、チャラヒです。
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