護国之寺
護国之寺、この字初めての方は読めないと思います、「ごこくしじ」と読みます。
聖武天皇の勅願により、天平18年(746年)に開基したと伝われています、高野山真言宗の寺院で、山号は雄総山(ゆうそうざん)です。
天正18年(1590年)織田信長の兵火により消失するも、再建が順次行われました。
数多くの文化財を所蔵しているお寺です、その中で岐阜市にある唯一の国宝「金銅獅子唐草文鉢」があります。
この鉢は、聖武天皇が東大寺に大仏鋳造するにあたって、この地より日野金丸(ひのきんまろ)と言う童子を奈良に迎えて大仏建立に当てました。
大仏は完成し大仏落慶法要の最中突然紫雲が現れ、空からえもしれぬ音楽が流れ出した、そして空中から鉢が現れたそうです。
そして空から「このお鉢はお釈迦様が托鉢に使用したものです」という言葉が聞こえてきました。
聖武天皇は功績のあった日野金丸にこの鉢を褒美としてわたしました。
金丸はこの鉢を納めるために、故郷に戻り護国之寺を建てました、その後日野金丸は亡くなり十一面千手観世音菩薩像となり、護国之寺の本尊となったとも伝えられています。
金銅獅子唐草文鉢は奈良時代作の仏鉢で、径27.5cm、高さ14.5cmのサイズで銅製打ち出しで、表面には金メッキが施され、外面には4頭の獅子と宝相華唐草文(ほうそうげからくさもん)が刻まれています。
東大寺奈良の大仏落慶法要の際使用された御供物を入れる鉢といわれています。
大正4年(1915年)3月26日に重要文化財(旧国宝)に指定され、昭和30年(1955年)2月2日に文化財保護法に基づく国宝に指定されました。
岐阜にある国宝を一度は見てみたいものですね。
でも、いつでも見られるわけではありません、国宝ですし紫外線に常時当てていると劣化します。
そのため一般に見られるのは、年に2回1月18日と8月18日に一般公開の時です。
この国宝を知って以前から行きたかったのですが、その日に限って所用が入り行けませんでした、やっと今年の1月に行く機会があり、見ることが出来ました。
撮影禁止ですので、見に行かれた方は注意してください、私もお寺の方に何度も頼んだのですが、断られました。
護国之寺は山の斜面に建てられていて、バス停側の桜門には金剛力士増が左右に安置しています。
そこから階段を登ると本堂があります、ご本尊十一面千手観音菩薩像が祀られています。
そして、上には客殿・庫裡がありその上に慈光霊廟があります。
境内の最高所には奥之院という、江戸中期の建築手法を残す岐阜市内で数少ない建物で、岐阜市指定の重要文化財です。
ここの高台よりの、長良川方面・金華山の眺望も良い景色です。
予約をすれば、庭を眺めながらの精進料理を食べられることも出来ます。
天気の良い日に訪れ、歴史や自然に囲まれるのも良いかも知れません。
JR岐阜駅から岐阜バス「おぶさ」行で約30分(200円)です。
バス停はお寺前にあります。

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